耐候性鋼を素地のまま使用する方法(裸使用)は経済性やさびの重厚な美しさなどの利点から、最初アメリカで広まりました。しかし、降水量が多く高温多湿な日本では、初期の流れさびやさび粉が構造物の周囲をひどく汚染したり、また、風通しの悪い所や結露頻度が多い部分では安定さびが形成しにくいなど、裸使用に関しては大きな制限がありました。
そこで、金属表面処理材メーカーである当社ではこれらの問題を表面処理技術によって解決するため、新日本製鐵株式会社の協力を得て、ウェザーコート法と呼ぶ耐候性鋼のさび安定化処理技術を開発しました。
この技術は大別して2法があり、標準タイプでは耐候性鋼を加工、除錆後、始めに安定さび形成に効果のあるリン酸塩被膜処理を行い、次に特殊な有機質被膜をコーティングします。この被膜は、素地の急激な腐食進行を抑えると共に、鉄イオンを被膜中でとらえ、大部分を固定し、流出させにくい働きをします。ウェザーコート法はこれら機能型被膜の相乗効果によって、耐候性鋼の裸使用の欠点である流れさびの発生を抑制し、自然と融和する美しい外観を保持しながら長年月を経て安定さび層を形成します。 |
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ウェザーコート法の
プロセス
標準タイプ |
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乾式タイプ |
ウェザーコート
1000被膜 |
ウェザーコート
2000被膜 |
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↓ |
プレパレン
PS-2被膜 |
プレパレン25被膜
(指定色) |
↓ |
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プレパレン25被膜
(指定色) |
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